人気ブログランキング | 話題のタグを見る

11歳になる愛犬、ミニチュアダックステディーとの日々の日記です。2006年6月末に渡米し今現在アメリカのオハイオ州コロンバスで暮らしています。(2007年5月28日永眠しました)


by hot-dog-teddy

シェルが来た!でも入院、退院、そしてまた入院・・・

シェルがうちに来てからの毎日は本当に幸せいっぱいでした。寝顔を見ているだけでも暖かい気持ちにさせてくれて、「愛しい」ってこんな気持ちなんだろうなぁなんて思ったりして。

シェルがうちに来て10日ぐらい経ったある日、初めてのワクチンをしました。生後2ヶ月半で店頭にいたシェルはまだ一回もワクチン接種を受けてなかったのです。ワクチンなんて簡単なもので、何にも問題ないと思ってたのに・・・

ワクチンを受けた直後からシェルが体調を崩してしまったのです。くしゃみ、せきが出たり、下したりが酷くて、ご飯もあまり食べなくなってしまいました。

シェルがいたペットショップに連絡すると毎週土曜日には附属の動物病院から先生が来ていて無料で診てるから(購入後しばらくの間は治療費無料というシステムがあった)と言われ、その通り、次の土曜日にペットショップへ連れて行き診てもらいました。

「風邪でしょう。」

そんな感じの診断だったと思います。

当時の私は本当に本当に無知で(今でもまだまだですが・・・)、犬の飼い方の本を3冊程買って読んだ程度の知識で、子犬の弱さを全く知らなかったのです。

シェルはペットショップから渡されたダンボールの中で暮らしていました。(ワクチンが終わるまではその中でと言われていた)寒くないようにと毛布を沢山そのダンボールに入れてましたが、夜人間が寝る時間には暖房を切っていたんです・・・ 子犬の為に部屋の温度を保つとかそういった事の必要性を理解できてませんでした。

それがきっかけで風邪を引かせちゃったんだ・・・ごめんね、シェルちゃん。



病院から薬をもらって、るみ母が毎食後薬をあげるようになりました。のどの奥に突っ込んで押し込む・・・苦しかったと思います。でも良くなる為にってるみ母も毎日頑張ってくれました。なのに良くなりません。お腹が「キューゴロゴロゴロ」と痛そうに鳴ったり、元気もますます無くなってしまいました。相変わらず下痢や嘔吐も続いていて、咳が苦しそうに酷くなっていきました。

それでも「もらった薬は効くんだ」と信じ、薬をあげ続けましたが全然良くなりません。そのうちご飯も全然食べなくれなくなって、、、結局入院する事になってしまいました。

入院して詳しく検査した結果、コクシジウムという虫がお腹にいたと告げられました。

「それほど大変な病気じゃないですよ。点滴をしたら少し良くなって、ご飯も食べるようになってきてるからすぐに退院できるでしょう。」

獣医さんのその言葉を聞いた時は本当にホッとしました。 この時は本当に本当に安心したのにな・・・

その後獣医さんの言うとおり、1週間くらいでシェルは退院しました。今度はダンボールハウスに犬用のホットカーペットも用意して、毛布も増やし、室内の温度にも気を付け、加湿器も買い万全の準備でシェルを迎えました。

「シェルちゃんお帰り!」

抱っこをするとしっぽをフリフリ小さな体全体で喜んでくれました。本当に本当に可愛くて可愛くて愛しかった。

もう大丈夫だよ、また一緒に暮らそうね。いっぱい遊ぼうね。お散歩も行こうね。

そう思ったのに・・・絶対もう大丈夫だって思ったのに・・・

帰って来た時から咳はまだ完璧に無くなってなかったと思います。おじさんみたいな、「ゴホッゴホッ」て低い響くような咳をしていたのを覚えています。

間もなく、シェルはまた下痢をしはじめました。鼻水が飛び散るくらいのくしゃみや、咳も全然良くなりません。連続してむせ返るような咳をしていました。以前より酷くなっている感じでした。

あの小さな体で・・・どんなに苦しかったんだろう。もし私がこの時点で他の獣医さんにシェルを見せてたら、助けてもらえたのかもしれない。当時の無知な自分が情けないです・・・シェルちゃんを助けられるチャンスはいっぱいあったはずなのに。 


そのうちご飯も全然食べられなくなってしまいました。そしてこの頃はとにかく下痢の臭いがなんとも言えない強烈なものだったのをはっきり覚えています。見た目もトマトの種のような、赤緑っぽいような変な色でした。

やっぱり何かおかしい

そう思って土曜日にまたペットショップの獣医さんに診せると・・・即再入院になってしまいました。

また点滴をしてもらえばすぐに良くなる。前より長い入院になっても今度はちゃんと治るまで診てもらおう。

私はそう思っただけで、まさかこのまま会えなくなってしまうなんて全然想像も付きませんでした。

そういえばシェルはご飯を食べれなくなってからでも私がご飯を手に取り差し出すと、目をじっと見ながら一粒一粒頑張って食べてくれたっけ・・・・・ あの目がとっても愛おしかった。大切だった。

獣医さんに「じゃあお願いします」そういってシェルを置いて店を出ようとした時、シェルが鳴きました。

「キュンキュンキューン」ってとても寂しい不安そうな声でした。

「大丈夫だよ、良くなったら迎えにくるからね」

そう声をかけて私は店を出ました。寂しかったけど、絶対良くなって帰ってくるんだって信じきっていたから何の迷いもなく・・・そのままシェルを置いてきたのです。

それが最後でした。

シェルちゃんはどんなに不安だったんだろう・・・ 怖かったよね。寂しかったよね。苦しかったよね。助けてあげられなくてごめんね。
by hot-dog-teddy | 2006-02-26 18:04 | あの子との思い出